本日、卒業される320名の皆さん、おめでとうございます。晴れてこの日を迎えられたことに、筑波研究学園専門学校の教職員を代表して、心よりお祝い申し上げます。また、ここに至るまでの長い間、皆さんを支えてこられたご家族やご関係の方々のご支援に対して、深い感謝の意をお伝えしたいと思います。皆さんはコロナ禍の中でTISTに入学し、その直後よりオンラインやハイブリッド授業等、これまでとは大きく異なる授業スタイルに戸惑うことも多かったと思います。また、本来であれば仲間とのコミュニケーションを深める機会であろうスポーツ大会や校外学習を中止せざるを得ない状況もありました。今年度、コロナは5類となり、授業・校外学習も通常に戻り、4年ぶりの一般公開となる学園祭は、新しいカタチを作ろうと皆で工夫を凝らし盛り上げることができ、「あたりまえがあたりまえでなくなること」、そしてその「あたりまえがどんなにありがたいことであるか」を経験しました。そのような中、今年元旦に発生した能登地震・・・私たちと同じく新たな年を迎え、新たな希望を胸に抱いている時にその災害は起き、再び「あたりまえの生活」を奪われた人々がいます。つい最近までのコロナ禍で「あたりまえがどんなにありがたいことであるか」を体感している皆さんは、その人々に思いを馳せていただきたい、私はそう思います。さて、皆さんがこれから踏み出していく社会は、「今も」そして「この先も」大きく変化していきます。私たちの身の周りではAI技術が日々進化し続けています。やがて人間は仕事を奪われるとさえ言われています。私はむしろ、AIやロボットが進化すればするほど、人間は人間の強みを生かした仕事をするようになり、人間はより人間らしくなればよいと考えています。そのような社会を生き、これからの社会を支えていくことになる皆さんに、私は、もう一度、本校の校訓、自主:自分で考え判断し、自らの意志と責任によって行動する協調:相手の立場を尊重し、互いに助け、励まし合う創造:自らの創意と努力によって、新しい道を切り拓くを思い出していただきたいと思います。この校訓は、ただ、教室に貼られている文字ではなく、社会に巣立った時に、まさに必要となる言葉であり、姿勢です。就職をして自立し、生活をしていく年齢に達している皆さんは、これから、壁にぶつかったとき、時には立ち止まり、自分の行動一つ一つが校訓に照らした姿勢であるかどうかを確認してみてください。たくさんの情報が交じり合う世界で生きていく皆さんですが、そうすれば、きっと、社会がどのように変化しても自らの力で未来を切り拓き、周りの人を幸せにできると思います。皆さんの将来が輝かしくあるよう、そして、ひとり一人がいつまでも心身ともに健康であるよう心から願っています。令和六年三月十五日筑波研究学園専門学校学校長 野口孝之 3学校法人 筑波研究学園 学校長 野口孝之卒業にあたって
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